犬が暑い時に出すよだれを見て「だらしないなあ」なんて笑ってしまいますよね。
でもそのよだれ、本当に暑いだけですか?
よだれで病気の有無が分かるんです。
そこで今回は犬のよだれの原因と隠れている疾患についてご紹介します。
最後までご覧ください。
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よだれの原因
よだれを出すのにはいくつか理由があります。
考えられる原因を4つご紹介します。
暑い
汗腺が皮膚にない犬は口で呼吸をすることで体温調節を行います。
この時吐き出した息と一緒に口の中が気化されるので体温を下げることができます。
口で呼吸をすると口が開けっ放しになるのでよだれが出やすくなります。
犬は口呼吸だけで体温調節を行います。
そのため人よりも暑さが苦手。
よだれと一緒に
- 元気がない
- 下痢・嘔吐
などの症状が出たら熱中症を疑います。
身体を冷やすなどの応急処置を行い、回復しなければ動物病院を受診しましょう。
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疾患
何かの病気が元でよだれが増えることがあります。
口腔内の疾患
主なのが歯周病です。
歯周病であれば歯に歯垢や歯石が多く付着しています。
よだれを多く出す口腔内の疾患は他にも口内炎や口腔内腫瘍などがあります。
どれも
- 口臭・よだれが臭う
- よだれに血が混じっている
- 口元を痛がる(触らせてくれない)
- 口の周りだけでなく顔全体が腫れている
など他の症状が見られます。
内臓疾患
よだれを多く出す内臓疾患で考えられるのが急性膵炎や胃捻転(胃拡張胃捻転症候群)です。
急性膵炎は脂肪の多い食事や肥満、高脂血症などで起こりやすくなります。
胃捻転は胃が拡張しねじれが起こって胃や周囲の血液の流れを止めてしまう症状。
胸が深い中・大型犬に多く見られます。
よだれ以外にどちらも
- 嘔吐(吐き気)
- 腹部膨張
があります。
加えて膵炎は
- 急な腹痛
- 下痢
胃捻転は
- 呼吸が荒くなる
- 落ち着きが無くなる
などの症状が現れます。
どちらも早急な処置が必要となり緊急を要します。
脳の疾患
てんかんや脳水症、水頭症があります。
脳神経の働きに異常が起こると唾液分泌が正常に行われなくなったり、よだれを正常に飲み込めなくなったりします。
感染症
犬がジステンバーや狂犬病にかかると神経麻痺が出て嚥下困難になりよだれを上手く飲み込めなくなります。
※ジステンバーとは?
ジステンバーは感染力が強く致死率が高いウイルス感染症です。
消化器や呼吸器官、神経症状が出るのが特徴。
混合ワクチンの中には必ず含まれていてワクチンを接種していれば予防可能です。
車酔い
犬も車酔いをします。
犬が車に酔うとよだれが大量に出ます。
他にも
- 呼吸が荒くなる
- あくびの回数が多くなる
- 吐く
などの症状が現れます。
誤飲誤食
犬が食べてはいけないものを口にした時よだれを大量に出すことがあります。
- 食欲不振
- 下痢・嘔吐
- 落ち着かない
- 呼吸が荒かったり呼吸困難
などおかしいと感じたら直ちに動物病院へ連れていきましょう。
よだれで健康を確認
犬がよだれを出すのは暑い時期だけではありません。
いつもと違って量が多かったり血が混じっていたりしたら異常のサイン。
ただのよだれと言わず健康チェック項目の一つとして役立ててください。
最後までご覧いただきありがとうございました。