ペットショップで犬を飼うと、その犬がどんな犬かということを詳しく知ることができます。
性別、犬種、生後どれくらいか、予防接種が済んでいるかなど購入時の書類にきちんと書かれているはずです。
その書類の中には血統書が入っていることもあります。
よくお客様に聞かれることが
血統書ってなんであるの?
血統書って何が書かれているの?
血統書で何が分かるの?
ペットショップ店員がその質問に詳しくお答えしましょう。
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犬の血統書の意味
血統書は先祖代々他の犬種と血が混ざっていないことを証明するためのものです。
血統書を発行することで他の犬と混合しないようにして純血種を守る、近親交配を防ぐなどの目的があります。
血統書が付いている犬だと親犬の血筋が分かる、ブリーダーが誰だかわかる、子犬から成犬になった時の姿が想像しやすいなどのメリットがあります。
ブリーダーとはペットの繁殖や飼育を仕事としている職業の人たちのことを言います。
ブリーダーは血統書をもとに交配相手を探して繁殖を行います。
血統書の情報を確認して近親交配を防ぎながら純血種を守っているのです。
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血統書に書かれていること
血統書とは血統証明書の略で、人間でいう戸籍のようなものです。
血統書には犬の性別や犬種だけでなく、生まれつきの病気がないか、どこで生まれてお父さんやおじいちゃんはどんな犬だったかなど、3代先の祖先までもが書かれています。
愛犬の先祖が知りたかったら血統書をもとに見つけることができるのです。
犬の遺伝的な病気
血統書の祖先を調べることで、血縁犬のかかった病気を知ることができます。
病気には先天性と後天性の2種類があります。
先天性の病気の中で、両親やおじいちゃん・おばあちゃん犬、おじちゃん・おばちゃん犬など親戚一同の中にも多く発生している病気を遺伝性疾患と言います。
遺伝性疾患は、病気になる遺伝子を持った犬の繁殖によって病気が先祖代々つながって発症していきます。
犬は犬種改良の歴史が長く、純血種を作るため限られた地域の中で同じ品種の繁殖を繰り返します。
そのことにより近親交配が進み、変異した遺伝子が固定され、その犬種の発症しやすい遺伝性疾患となるのです。
人気犬種3種の代表的な病気
トイプードル
カットスタイル一つで変化を楽しめるカット犬として人気がある犬種です。
考えられる遺伝性の病気は
- アレルギー皮膚炎
- 膝蓋骨脱臼
- 気管虚脱
- 副腎皮質機能亢進症
などです。
動物病院勤務時代にはトイプードルは皮膚のトラブルをよく見かけました。
他にも子宮蓄膿症で緊急手術の予定で血液検査をしたトイプードルの結果が出てみると、副腎皮質の数値が低くて手術を先延ばしにしたこともありました。
気管虚脱も、プードルは気管支が細いので散歩のときに引っ張るような子は注意が必要です。
チワワ
小型で室内でも飼いやすい犬種です。
チワワの遺伝的な病気で考えられるのは
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 動脈管開存症
- 肺動脈狭窄症
- 気管虚脱
などです。
チワワも膝蓋骨脱臼になりやすく、気管支が細いので気管虚脱にもかかりやすい犬種です。
また、丸く飛び出た目も乾性角膜炎になりやすいです。
ミニチュアダックスフンド
胴が長く歩く姿が愛らしい犬種です。
一番に考えられるのが椎間板ヘルニア。
下半身が動かなくなったダックスがCTR検査したところヘルニアだったということが動物病院でありました。
他には
- 皮膚疾患
- 僧帽弁閉鎖不全症動脈管開存症
- 肺動脈狭窄症
などがあります。
遺伝的な病気は毛色にも
交配によって障害が出やすい毛色があり、特にダップルはダップル同士の交配を禁止しています。
マール(及びダップル)同士の交配は避けてください。高い確率で致死や、難聴のような健康欠陥が生じるためです。
ジャパンケネルクラブHPより参照
犬の血統書の意味と遺伝的な病気について調べてみました。
これから犬を飼おうかなと思っている方にとってみれば少し尻込みしそうな内容だったかと思います。
発症する可能性があるということで必ず症状が出るわけではないので安心してください。
可能性が分かればもしもの時のために対応ができます。
何も知らないよりかは対処しやすいんじゃないかと思います。
犬を飼っている方もこれから飼おうと思っている方も参考にしてみてくださいね。