あなたの愛犬はお尻を気にしてたりぺろぺろ舐めたりしていませんか?
もしかしたらそれは肛門腺がたまっているサインかもしれません。
意外と知らない肛門腺。
今日は肛門腺とは何か?
自分で絞る方法も教えます。
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肛門腺とは?
犬がマーキングしたりお尻のにおいを嗅ぎあったりしているのを見たことがあると思います。
マーキングもお尻のにおいも肛門腺液のにおいを嗅ぐことで相手を識別しています。
ちなみに肛門腺は肛門とは別のところに位置していて、決してウンチの臭いではありません。
ちなみに私個人の感想で言えば鉄臭いです。
肛門腺は犬の肛門の左右に一つずつある袋のことです。
この袋の中に悪臭がする分泌物が入っているのですが、この分泌物を肛門腺液などと呼びます。
通常この肛門腺液はマーキングをしなくてもウンチをするとき肛門腺が圧迫されることで、ウンチと一緒に排泄されます。
犬によってはウンチの時に分泌液が見えることもあるようです。
ところが肛門腺液は個体差で出にくい犬や年を取って出す力が弱くなったりして、ウンチと一緒に排泄できない場合ももあります。
そのような時には人の手で出してあげる必要があります。
ちなみにオスだけでなくメス犬にも肛門腺があるのでオスメス両方とも気を付けてあげなければいけません。
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肛門腺は出さないとどうなる?
自分で出せる犬は放っておいてもいいのですが、先ほども言ったように自分で出せない子は強制的に出してあげなければいけません。
お尻を触るのは嫌だったり出し方が分からなくて肛門腺液が溜まっているのにそのままにしていたらどうなるのでしょうか?
肛門腺液はマーキングかウンチとともに排泄されなければならないものです。
出なければならないものがずーっと溜まり続けると炎症を起こし、いつかは破裂します。
肛門腺が炎症を起こしたものを肛門腺炎、破裂して皮膚が破けたものを肛門腺破裂と呼びます。
自宅での肛門腺の絞り方
肛門腺の場所は肛門を正面に見て時計の4時と8時の位置にあります。
- しっぽを持ちあげて肛門が見えるようにします。
- 肛門の周り4時と8時あたりを人差し指と親指を使ってつまみ、肛門から押し出すようにして肛門腺液を絞り出します。(この時犬によっては勢いよく出る場合がありますので肛門をティッシュで覆って絞るといいでしょう。)
- 絞った後お尻の汚れを拭きます。
この方の動画は分かりやすいのでぜひ参考にしてみてください。
www.youtube.com自分でうまく絞れないときは
個体差により肛門腺液は液体だったりペースト状だったり、肛門腺が固くて絞りにくかったりします。
また、犬によって肛門腺の位置もそれぞれ違いがあり、絞りやすい子もいれば絞りにくい子もいて千差万別です。
あまり無理をするとかえって肛門腺を痛めて最悪破裂させてしまう恐れもあるので、上手く絞れなかったり自信がないときには動物病院やトリマーにお願いしましょう。
まとめ
愛犬がお尻を気にしていたり舐めたり、床にお尻をこすりつけているようなら肛門腺液が溜まっているかもしれません。
ウンチで一緒に出せる子はわざわざ肛門腺絞りはする必要もないので、愛犬がお尻を気にしていないか気にして様子を見ていてください。
ちなみに動物病院勤務時代、
「お尻の真横あたりを怪我しているみたいで出血して膿んでいる」
とのことで診察をしてみると肛門破裂だったということがありました。
その犬は数日前からお尻を気にしていて舐めていたとのことでした。
もし
「お尻を気にする様子はないけど溜まっているか気になる」
という方はペットショップか動物病院へ連れて行って肛門腺をみてもらうのもいいかもしれません。
「お尻を気にしてはなかったって飼い主さんが言っていたけど、絞ってみると肛門腺液が結構溜まっていた」
という話をトリマーから時々聞きます。
愛犬の肛門腺液が溜まって重症化する前に肛門腺を絞っておきたいですね。